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DX・AI技術・事例解説

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【AI導入事例】銀行業界(金融)におけるAI活用事例をご紹介

2020年09月08日

銀行(金融)業界について

銀行は2020年現在、大きな転換期を迎えています。AIやIoTなどのテクノロジーが発展したことにより、銀行業務の生産性向上、利用者への利便性向上などが求められているからです。

一方でAIの推進によって、AIが銀行の仕事を奪うなどの情報も多く出ています。背景には、みずほフィナンシャルグループが全従業員の3割に当たる19,000人、三菱UFJフィナンシャルグループが全従業員の2割に当たる8,000人の従業員削減を発表したことがあります。(参考元:みずほフィナンシャルグループ , 時事ドットコム

しかし、「ファイナンス(Finance/金融)」と「テクノロジー(Technology/技術)」を組み合わせた造語である「フィンテック(Fintech)」という言葉の誕生、キャッシュレス決済やロボアドバイザーの誕生など、金融機関を取り巻くテクノロジーが大きく発展しているのは事実です。今後の銀行は従来の業務の方法に捉われず、テクノロジーを利用した新たな価値の創出が求められています。

銀行(金融)業界の課題

銀行業界は現在、大きな課題を2つ抱えています。

1.顧客の銀行離れ

2.レガシーシステムへの対応

顧客の銀行離れ

銀行と顧客の付き合い方が大きく変化していることへの対応が銀行の課題のひとつです。野村総合研究所が発表した『日本の金融ビジネス』によると、銀行店舗の利用率は約半数に減少しています。

一方で、ATMの利用を月1回以上利用している人の割合が51%、スマートフォン向けバンキングの利用が前回調査(2015年度)から9%アップしています。デジタル化の促進によって顧客が銀行の店舗で手続きを行わずに、より効率的に取引を行いたいというニーズが高まっていると言えます。

顧客の手続きを簡素化し効率的に行いたいという、従来の銀行での手続きとは異なるニーズに応えられるよう、今後体制や技術を持つためにリソースを割けるかどうか、現在の体制がニーズアンマッチであることが銀行業界の大きな課題です。(参照元:野村総合研究所『日本の金融ビジネス』

レガシーシステムへの対応

銀行には現在もITの古い仕組みであるレガシーシステムを利用しているところが多くあります。レガシーシステムが残存している理由は「お金」と「情報」などを取り扱うため、外部とのネットワークが切り離された閉鎖的なシステムが一般的とされてきたからです。

しかし、現在こうしたレガシーシステムへの対応が銀行、金融業界に求められています。背景には今後、企業として生き残っていくために行政が「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を推進していることが挙げられます。

経済産業省が発表した『DX デジタルトランスフォーメーション レポート ~IT システム「2025 年の崖」の克服と DX の本格的な展開~』によると、こうしたレガシーシステムがDXに置いて足かせになっていると述べられています。

銀行業務におけるさらなる生産性向上を図るためには、ITを活用した新たなシステム構築が求められています。

(参照元:経済産業省『D X デジタルトランスフォーメーション レポート ~IT システム「2025 年の崖」の克服と DX の本格的な展開~』

AIでできること

定型業務の自動化

銀行の業務の特徴に挙げられるのが、決まった定型業務が多いことです。入出金の処理や窓口での対応業務など決まった手順を淡々とこなす定型業務が、社員の多くの業務時間を圧迫しています。手順が固まっている業務を自動化させ、社員の働き方を改革していき、生産性向上を図ることが求められています。

事例

みずほフィナンシャルグループが株式会社Blue Lab、株式会社シグマクシス、ギリア株式会社と共同でAI、OCR、RPAを活用した「AORソリューション」を開発し、帳票業務の効率化を図りました。

課題

手作業で行なっていた帳票業務などの事務処理業務が社員の業務負担となっていたことで、効率化が求められていました。

解決策

帳票業務は定型業務だったため、社員の業務効率化を図ることを目標にAI、OCR、RPAを活用しました。

AIによってレイアウトや画像を抽出し、OCRによって文字を高精度で認識、RPAによって銀行にあるマスタデータとの称号を行い、業務の自動化を実現しました。

効果

数ヶ月に渡る社内での実証実験の結果、およそ8割のマニュアル作業削減を確認しました。

参照元:【FinTech】人工知能等を活用した事務効率化ソリューションの実用化および事業化、資本提携について,AIやRPAで帳票処理を自動化する「AORソリューション」 みずほFGが開発

 

(出典:みずほフィナンシャルグループ資料)

窓口業務における業務効率化

銀行の窓口には、毎日多くの人が問い合わせに訪れます。そのため窓口対応する社員には効率的な対応を求められていました。

銀行の窓口を訪問した際になかなか自分の番号が呼ばれずに、イライラしたという経験はありませんか。窓口業務にもAIが導入され、社員の業務を効率化する動きが広まっています。

事例

三井住友銀行(SMBC)が日本マイクロソフトと対話型AI自動応答システム「SMBCチャットボット」を開発し、顧客からの問い合わせをAIに自動応答させ、窓口業務の効率化を図りました。

課題

窓口業務の課題には応対品質に差がある他、応対可能な件数に限界がある、問い合わせ可能な時間に制限があるなどが挙げられていました。

解決策

自動チャットボットを導入することで、応対品質の平準化、24時間365日対応による顧客満足度の向上などを目的に、応対業務の自動化による業務効率化を目指しました。

効果

SMBC内での運用の結果、顧客がチャットボットを利用した際の解決率は90%にまで至りました。必然的に窓口や電話での応対対応が減り、社員の業務効率化に繋がっています。

SMBCチャットボットには「AI学習基盤」が備わっているため、自動的に継続的学習が行われ、チャットでの回答精度が上がっていく仕組みになっているのが特徴です。チャットボットの解決率は今後もさらなる上昇が期待できます。(参照元:SMBCグループにおけるチャットボット活用事例

 

(参照元:SMBCグループにおけるチャットボット活用事例

社員の働き方改革の推進

昨今叫ばれている「働き方改革」の波は銀行の業務にまで及んでいます。働き方改革は社員の負担を減らすだけでなく、効率化によってもたらされた時間と人員を適切な業務や部署に配置することでさらなる効果を発揮します。

そのため銀行での働き方改革は、削減された業務によって生まれた人員を適切な場所に送ることが、AI導入後に重要なポイントです。

事例

山形県に本店を置く、きらやか銀行が働き方改革の推進を目的としてRPAを導入しました。株式会社アイティフォーの「ナイス・アドバンストプロセスオートメーション(NICE Advanced Process Automation:NICE APA)」を導入して、銀行内の21業務で稼働させた事例です。

課題

銀行内には判断を必要としない定型業務、繰り返し実施される業務などが多くあり、人員も多く割かれていました。

解決策

「働き方改革推進部」を設置し、業務の削減・効率化を目指し、定型業務のひとつである預金照会業務を手作業からRPAへ切り替えました。

効果

預金照会業務を手作業からRPAへ切り替えた結果、年間で3,240 時間の業務削減効果を見込んでいるとのことです。またRPAを導入したことで手作業による人為的なミスがなくなり、事務品質の向上にも繋がりました。また、全21業務をRPAにしたことにより、合計で年間4,449時間の削減効果を見込んでいます。

参照元:働き方改革の推進を目的とした RPA 導入の取組みについて,きらやか銀行様がアイティフォーのRPAを導入、年間4,449時間の削減効果を見込む

まとめ

銀行において、システムは独立して閉鎖的という考えが一般的でした。

しかしテクノロジーが発達し、銀行が長年抱える課題を解決するために、AIの導入に注目が集まっています。大きな転換期を迎えている銀行業界において、AIの活用がこれまで以上に進められば、新しい銀行の常識が生まれるでしょう。

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