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DX・AI技術・事例解説

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【建設業界でのAI活用事例】深刻化する人手不足問題へのデジタル化のアプローチ

2020年12月18日

建設業界について

建設業は住宅・ビル・公共施設、さらには道路・橋・トンネルなどのインフラの設計や建築、修繕工事などを行う業界です。

建設業界の市場規模は16.6兆円、前年からの成長率は2.8%、利益率は4.3%となっています。国土交通省の調査によると、平成23年以降右肩上がりに建設投資額が増えており、近年も需要が拡大していることがわかります。

これまではオリンピックによる建設ラッシュもありましたが、今後は首都圏での都市開発、老朽化した建物やインフラの修繕工事、リニア中央新幹線の建設などが進められます。また、海外への進出も進んでいます。特に、スーパーゼネコンと言われている建設会社は海外での事業を推進しています。

例えば、大林組はニュージーランドでの高速道路、ラオスの水力発電の建設を行い、海外のインフラ整備に力を入れています。清水建設は欧米、中国、東南アジアでオフィスビル、住宅、ホテルの建設などを行っています。

(参考元:建設業界の動向や現状、ランキング等を研究(2019年度版))

(参考元:建設業界の市場規模ってどれくらい?東京オリンピック後の需要はどうなるの?)

建設業界の課題

(引用元:清水建設株式会社 新卒採用情報)

建設業界における課題としては、以下のポイントが挙げられます。

人手不足の深刻化

現在、建設業界では需要は増え続けている一方で、人手不足が重大な問題となっています。管理を行う側、工事を行う側と両方が足りていないのが現状です。

人員に関してもピーク時の7割程と言われています。ベテランの方々の引退が進む中で、若い労働者の確保が難しくなっています。

なかなか若者が集まらない理由としては、3K(きつい、汚い、危険)といったイメージの定着、週休二日制の未定着、給料の低さ、長時間労働などが挙げられます。

先述したような問題点を解決すれば、人手不足問題の軽減に繋がると思いますが、**ここでAIの活用も期待できます。**なぜならば、人員をそろえるのには限度があるというここと、建設業界にはまだまだAI活用の余地があるからです。

(参考元:建設業界の市場規模ってどれくらい?東京オリンピック後の需要はどうなるの?)

(参考元:【建設×AI】建設業へのAI導入によって人間の仕事はなくなる?)

(参考元:2019年版の建設業界の動向、現状、ランキング等を研究(2019年度版))

建設業界のAI活用事例

鹿島建設でのAIを活用した、建物管理のプラットフォーム

(引用元:新たなプラットフォームを活用した建物管理サービスの提供を開始)

建物の管理といっても、建物ごとに規模や設備なども異なりますし、人員も必要です。それらの課題を解決すべく、鹿島建設はAIによる建物管理システムを導入しました。

事例

鹿島建設株式会社、鹿島建物総合管理株式会社、日本マイクロソフト株式会社の3社が共同し、「鹿島スマートBM」を開発しました。

課題

建物の運用に関するデータは、監視のキャパシティの問題もあり、一時的にしか保存ができませんし、建物ごとに仕様も異なるので、多くのベテランが必要になります。IoTにより、データを得やすくなりましたが、一方で蓄積されたデータを活用するためのツールがありませんでした。

解決策

空調や照明などの使用状況、温度などの室内の環境の状況、エネルギー使用量などに関するデータをIoT技術を用いて、マイクロソフトのクラウドに保存します。そして、AIがこれらのデータを分析し、自動で設備の調節し、エネルギー消費量を最適化させます。これに加えて、機械の故障や異常も検知します。

結果

鹿島建設が所有する建物に本システムを導入すると、**管理の省人化、高度化、コスト削減することができました。**その後、60のビルでも導入されました

(参考元:新たなプラットフォームを活用した建物管理サービスの提供を開始)

大成建設でのAIを活用した無人化施工

人手不足が深刻化している建設業界、現場では現場での負担を軽減してくれるツールが必要とされています。

(引用元:人工知能(AI)を用いた次世代無人化施工システムの開発に着手)

事例

大成建設がAIを利用し、無人施工を可能にするシステムを開発しました。

課題

大成建設は無人化施工システムの開発を進めていました。GPSやセンサーを用いて自動制御が可能な重機を開発しましたが、水平でない場所を走行時の対応、接触防止のための運転停止検知方法に問題がありました。

ここで機能を拡張するためAIを本システムに組み込んだのです。

解決策

重機の自律走行を可能にする「走行制御システム」、人と重機の接触を防ぐ「人検知止システム」の2つにAIが利用されました。

走行制御システムでは、数年かかる制御方法の構築時間を大幅に削減し、走行時の誤差を20cm以下にすることが可能になり、業務の効率化に繋がりました。

人検知システムでは、AIを利用し、カメラ画像を解析し、重機が進もうとしている方向の指定エリアに入ろうをしている人物を自動で検知し、重機をストップさせます。

結果

作業の効率化、安全性の向上といった結果が得られました。様々な重機にも応用可能なので、適応範囲が広がったり、最終的には自律制御された重機を利用して、自動施工の実現が期待できます。

(参考元:人工知能(AI)を用いた次世代無人化施工システムの開発に着手)

竹中工務店での設計段階におけるAI活用事例

今では文章や絵など様々な分野でもAIが活用されていますが、建設の設計段階にもAIが使われ始めました。

(引用元:竹中工務店とHEROZ 建設業におけるAI活用に向けて共同開発着手)

事例

竹中工務店とHEROZが共同で、建築時の構造設計を支援するツールを開発しました。

課題

同社は建築の様々な段階にAIを活用することを目指しており、施工の計画やビルの管理も行えるようにしたいと考え、今回はその第一段階として本ツールを開発しました。

解決策

まず、竹中工務店は「BRAIN」という、企画設計から詳細設計にかけて構造設計に関するノウハウが蓄積されてたシステムを開発しました。

HEROZ側は「HEROZ kishin」というAIシステムを持っており、。両者を組み合わせることで、構造設計AIシステムが誕生しました。

今後はディープラーニングを繰り返し、より速くかつ優れたアウトプットを出すことを目指しているそうです。

結果

得られた結果はまだ不明ですが、ルーティン化している業務を70%削減させたり、人がクリエイティブに費やす時間を増やしたり、人とAIが共同して新たなアウトプットを生むことも目指しているそうです。

(参考元:竹中工務店とHEROZ 建設業におけるAI活用に向けて共同開発着手)

まとめ

ここまで、建築の中で管理、施工、構造設計などに関するソリューションを紹介してきました。

人手不足が深刻化していると言われている建設業界でも、様々な業務が存在し、求めれる知識や技術も異なっています。、AIもそれらに対応する必要があります。

まだまだ建設業界はAI活用の余地があると言われています。ここで挙げた以外にも、AIが開発されて、人手不足問題への貢献が見込まれています。

人手不足が解消すれば、日本のみならず、新興国に日本の建設技術をさらに広めていくことが期待できます。

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