作業用手袋とは|軍手・背抜き・ゴム・革・耐切創の種類別に、何から手を守るかで選ぶ

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作業用手袋とは、仕事や家の作業で手を守るための手袋で、切り傷、すり傷、薬品、熱、寒さ、振動のどれから守るかで種類が分かれます。家庭で使うのは、軍手、手のひらにゴムを付けた背抜き手袋、水仕事のゴム手袋、草刈りや溶接の革手袋、刃物を扱う耐切創手袋の5つが中心で、作業ごとに1双を決めておくと、けがと手荒れが減ります。1双100円の軍手から2,000円の耐切創手袋まで、価格の差はそのまま守れる物の差です。

作業用手袋のメーカーの説明、手袋の規格(JISと欧州のEN388)、ホームセンターの売り場の分け方、自分の家の作業で使い分けている6種類の記録を合わせて、種類ごとに記号を付けて並べます。

◆作業用手袋とは。何から手を守るかで種類が決まる

作業用手袋は、ファッションや防寒の手袋と違い、「何から守るか」が先に決まっていて、その守る物に合わせて素材と作りが変わります。守る物は6つで、切り傷(刃物、金属の縁)、すり傷と汚れ(土、資材)、薬品と水(洗剤、油)、熱(溶接、調理)、寒さ、振動(電動工具)です。1双で全部を守る手袋はなく、作業ごとに合う手袋を選ぶのが基本です。パッケージには「用途」と、守れる物の等級(耐切創レベルなど)が書かれていて、それを見れば作業に合うかが分かります。

◆軍手:100円で汚れとすり傷を防ぐ、一番安い1双

綿かポリエステルの糸を編んだ手袋で、1双50〜150円です。土いじり、荷物の運搬、掃除など、汚れとすり傷を防ぐだけの作業に向きます。刃物や金属の縁は通すので、切り傷は防げません。滑り止めのゴムの粒が付いた「すべり止め軍手」は、段ボールや木材を持つときに滑らず、100円台で買えます。回転する電動工具(ドリル、グラインダー)に軍手は巻き込まれるので、編み物の手袋は使わず、フィットする背抜き手袋にします。

◆背抜き手袋:手のひらだけゴムで、細かい作業と組み立てに

ナイロンの編み手袋の手のひら側に、ウレタンかニトリルのゴムを薄く付けた手袋で、甲側は編み物のまま通気します。薄くて指先が使えるので、ネジ、工具、部品の組み立て、DIY、荷物の仕分けに向きます。ウレタンは薄くて指先の感覚が残り、ニトリルは油と水に強く、少し厚手です。価格は1双150〜400円で、10双パックが1,500円前後です。電動工具を使うときは、袖口が締まっていて巻き込まれにくい、この背抜き手袋が基本です。手のひらの色が薄くなったら、ゴムがすり減った印なので替えます。

◆ゴム手袋:水と薬品を通さない。水仕事と洗車、農薬に

天然ゴム、ニトリル、塩化ビニルの手袋で、手全体をゴムが覆い、水と薬品を通しません。台所と風呂の洗剤、洗車、農薬、油を扱う作業に向き、裏に起毛が付いた物は冬の水仕事で手が冷えません。ニトリルは油と薬品に強く破れにくい、天然ゴムは伸びて指が動かしやすい、塩化ビニルは安いが薬品に弱い、という分け方です。価格は1双200〜800円です。ゴムに穴が開くと中に水が入って気づかないので、使う前に袖を持って空気を入れ、漏れが無いかを見ます。

◆革手袋:熱と火花とトゲを止める。溶接、草刈り、薪割りに

牛や豚の革で作った手袋で、熱、火花、トゲ、ささくれを通しません。溶接、グラインダー、草刈り機、薪割り、バラの手入れ、キャンプの焚き火に向きます。豚革は柔らかく安く(500円前後)、牛革は厚くて熱に強い(1,000円前後)、溶接用は袖が長い物を選びます。水に濡れると硬くなるので、濡れたら陰干しし、乾いたら手でもんで柔らかくします。革は刃物に強くありません。刃物の作業は次の耐切創手袋です。

◆耐切創手袋:刃物と金属の縁から指を守る。等級を見る

等級(EN388) 守れる目安 向く作業 価格の目安
A〜B(レベル1〜2) 軽いこすれ 段ボールの開梱、軽い組み立て 300〜600円
C(レベル3) カッター、薄い金属の縁 内装、ガラス、板金の運搬 600〜1,200円
D〜E(レベル4〜5) 刃物、金属の切り口 調理の刃物、鉄板、ガラスの解体 1,000〜2,500円
F 最も高い 工場の金属加工 2,000円〜

耐切創手袋は、高強度の繊維(アラミド、高分子ポリエチレン、ガラス繊維入り)を編んだ手袋で、パッケージの「耐切創レベル」か「EN388のA〜F」で守れる強さが分かります。家庭ならCかDで、カッター、包丁、鉄板の縁、ガラスの片付けに向きます。耐切創は「切り傷」を防ぐ物で、刺し傷(針、釘の先)は通すので、釘を扱うときは革手袋を重ねます。

◆そのほかの種類:防寒、耐熱、防振、使い捨て

  • 防寒手袋:裏起毛の背抜きかゴム手袋。冬の屋外作業、除雪。500〜1,500円
  • 耐熱手袋:アラミドや厚手の革。溶接、焚き火、鋳物。何℃まで何秒かがパッケージにある。1,000〜3,000円
  • 防振手袋:手のひらにゲルや厚いゴム。チェーンソー、ハンマードリル、草刈り機の長時間作業。2,000〜5,000円
  • 使い捨て手袋:ニトリルかビニルの薄手。塗装、接着剤、食品、清掃。100枚1,000〜2,000円
  • タッチパネル対応:指先に導電糸。スマホを触りながら作業する人。背抜きと耐切創に多い

◆作業別の早見表。何を1双持てばいいか

作業 向く手袋 向かない手袋
庭の土いじり、草取り すべり止め軍手、背抜き手袋 使い捨て(すぐ破れる)
電動ドリル、サンダー 背抜き手袋(フィットする物) 軍手(巻き込まれる)
水仕事、洗車、洗剤 ニトリルのゴム手袋 軍手、背抜き
草刈り機、薪割り、焚き火 牛革の手袋 ゴム手袋(熱で溶ける)
カッター、ガラス、鉄板の縁 耐切創手袋 C〜D 軍手、革(切れる)
塗装、接着剤 使い捨てニトリル 布の手袋(染みる)

家庭で持つなら、背抜き手袋、ニトリルのゴム手袋、牛革の手袋、耐切創手袋Cの4双で、庭、DIY、水仕事、火、刃物の作業がすべて覆えます。合計で3,000円ほどです。軍手は安いので、汚れ仕事の使い捨てとして別に10双置いておきます。

◆サイズと交換の決まり

作業用手袋のサイズは、手のひらの周囲(親指の付け根を除いた一番太いところ)で選び、S=19cm、M=21cm、L=23cm、LL=25cmが目安です。大きい手袋は指先が余って工具が滑り、小さい手袋は指が曲がらず疲れるので、メーカーのサイズ表で手のひらの周囲を合わせます。交換は、背抜きはゴムがすり減って色が薄くなったら、ゴム手袋は穴が開いたら、革は硬くなって指が曲がらなくなったら、耐切創は糸がほつれたら、が目安です。手袋は洗えば長く使えますが、ゴムと革は乾燥機と直射日光で傷むので、陰干しにします。

◆作業用手袋は、守る物ごとに1双を決めて使い分ける道具

作業用手袋とは、切り傷、すり傷、薬品、熱、寒さ、振動から手を守る手袋で、守る物ごとに軍手、背抜き、ゴム、革、耐切創に分かれます。1双で全部を守れる手袋はないので、庭とDIYは背抜き、水仕事はニトリルのゴム、火とトゲは牛革、刃物は耐切創Cと、作業ごとに決めておくのが、けがと手荒れを減らす一番の近道です。まず、今の家にある手袋を並べて、電動工具に軍手を使っていないか、刃物に革を使っていないかを見てください。その2つを直すだけで、けがの大半は防げます。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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