グラインダーの使い方|切断は切断砥石に替えて砥石の重さで切る

grinder-setsudan ディスクグラインダー
本コンテンツは当サイトが調査した基準に基づき記事にしています。販売サイトやメーカーより手数料を頂いており記事はPRが含まれます。

単管を切りたい、レンガを半分にしたい。グラインダーは持っているけれど、削る砥石が付いたままで、これで切っていいのか分からない。そんな状態で止まっていませんか。グラインダーの使い方のうち切断は、切断砥石かダイヤモンドカッターに付け替えて、押しつけずに砥石の重さで切る、この2つが全部です。読み終えたら、鉄でもレンガでもタイルでも、砥石を選んで切るところまで進められます。

切断に使うのは切断砥石とダイヤモンドカッターの2種類

ディスクグラインダー

グラインダーに最初から付いている厚い砥石は、削る用の研削砥石です。切るときは、金属なら薄い切断砥石、レンガやタイルならダイヤモンドカッターに付け替えます。研削砥石の縁で切ろうとすると刃が食い込んで本体がはね返り、切断砥石の面で削ると割れて飛ぶので、用途を混ぜないでください。

切断砥石の厚さは0.8mm、1.0mm、1.6mm、2.3mmが売られています。薄いほど速く切れて切り口もきれいですが、減りが早く、曲げると割れやすくなります。家で鉄パイプやボルトを切るなら、1.0mmか1.6mmを選んでおけば困りません。

砥石 切れる物 選ぶときの目安
切断砥石(金属用) 鉄、鋼材、鉄筋、ボルト 厚さ1.0〜1.6mm。100mmの本体には外径105mm、穴径15mm
切断砥石(ステンレス用) ステンレスのパイプ、板 金属用でも切れるが、焼けて色が変わる
ダイヤモンドカッター(セグメント) レンガ、ブロック、コンクリート 速く切れるが切り口は粗い。溝入れ向き
ダイヤモンドカッター(ウェーブ) タイル、瓦、レンガ 遅いが切り口がきれい。欠けを出したくない物に

買うときは、砥石に書かれた最高使用周速度と最高回転数も見ます。本体の回転数がそれを超える組み合わせは使えません。家庭用の100mmクラスは毎分1万回転前後で回るので、100mm用と書かれた国内メーカーの砥石を選べば、この点は問題ありません。

砥石は電源を抜いてから替え、1分空回しする

砥石を替える前に、必ずコンセントを抜くか、バッテリーを外します。軸ロックボタンを押しながら付属のピンスパナでナットを緩め、砥石を替えたら、スイッチを入れる前に1分ほど空回しして音と振れを確かめます。新品の砥石なら3分回してから使うと、割れや歪みのある物を先に見つけられます。

  1. コンセントを抜く。充電式はバッテリーを外す
  2. 革手袋をはめ、軸ロックボタンを押しながらピンスパナでロックナットを緩める
  3. 古い砥石を外し、フランジと砥石の間にごみが無いか見る
  4. 新しい砥石を回転方向の矢印に合わせて載せる。研削砥石はふくらんでいる側を本体に向ける
  5. ロックナットを手で締めてから、軸ロックを押してピンスパナで締める。斜めになっていないか見る
  6. 砥石カバーを、火花が体と反対の下向きに飛ぶ角度に回して固定する
  7. 人のいない方向へ向けて空回しし、異音や振れが無ければ使う

薄い切断砥石は、ナットの向きも見てください。ロックナットには平らな面と段の付いた面があり、薄い砥石には平らな面を当てます。逆に付けると砥石が押さえきれず、回転中にずれることがあります。

使う前に砥石を目で見て、ひび、欠け、傷があれば使いません。落とした砥石も同じです。回転中に割れると破片が顔の高さまで飛ぶので、迷ったら新しい物に替えたほうが安く済みます。

保護めがねと革手袋、火花の先に燃える物を置かない

身に着ける物と場所の準備で、事故のほとんどは防げます。保護めがね、革手袋、綿の長袖と長ズボン、防じんマスクの4つを着け、火花が飛ぶ先に燃える物を置かないようにしてください。軍手は砥石に巻き込まれるので、手にぴたりと合う革手袋か耐切創手袋を使います。

服は綿にします。化繊は火花で溶けて肌に付きます。目に鉄の破片が入ると、こすらずに眼科で取ってもらうことになるので、めがねだけは省かないでください。音も大きいので、長く切るなら耳栓があると楽です。

場所は、段ボール、新聞紙、布、スプレー缶、塗料、ガソリンが火花の飛ぶ先に無いところを選びます。屋外なら風下に人がいない向きで立ちます。actoolの記事には、幅70cmの狭い場所でバリ取り中に回転する砥石が体に当たって亡くなった事故が載っていて、狭い所で無理な姿勢で使うのがどれだけ危ないかが分かります。

材料は必ずクランプか万力で固定します。手で押さえたまま切ると、砥石が挟まった瞬間に材料ごと飛びます。足で押さえる場合も、切り落とす側は宙に出しておき、落ちる先に足を置かないでください。

切るときは両手で持ち、押しつけずに砥石の重さで進める

電気ディスクグラインダー

切り方で覚えることは多くありません。横ハンドルを付けて両手で持ち、砥石を材料に垂直に当て、押しつけずに本体の重さだけで切り進めます。強く押すと砥石が挟まって本体が手前にはね返るキックバックが起きるので、力を入れないことがいちばんの安全対策です。

立つ位置は、材料の真上ではなく、体を少し横にずらします。火花は自分の前ではなく、横か下へ飛ばす向きにします。スイッチを入れたら砥石が最高回転に上がるまで2秒ほど待ち、それから材料に当ててください。

本体を握っている手の一部を、動かない場所に当てておくと安定します。回る刃を当てるので本体は前後にぶれやすく、この支えがあるだけでまっすぐ切れます。厚い材料は一度に切ろうとせず、浅く何回かに分けて溝を深くしていきます。

切り終わる直前は、切り落とす側が落ちて砥石が挟まりやすいので、本体を持ち上げる準備をしておきます。切れたらスイッチを切り、砥石が完全に止まってから置きます。回っているまま置くと本体が走って足や物に当たります。切ったばかりの切り口は熱いので、素手で触らないでください。

鉄はパイプを回しながら、レンガは溝を入れて割る

材料ごとに、切り方は少しずつ違います。鉄のパイプは回しながら1周切り、レンガは溝を切ってからたがねで割り、タイルはウェーブのダイヤモンドカッターで1回引くと覚えておけば、家で切る物はほぼ全部これで足ります。

材料 使う砥石 切り方
鉄筋、丸棒 切断砥石(金属用) 固定して垂直に当てる。D10の鉄筋で30秒ほど。切り口のバリをやすりで落とす
鉄パイプ、単管 切断砥石(金属用) 線を1周引き、上から溝を入れ、90度ずつ回して溝をつなげる
レンガ、ブロック ダイヤモンドカッター(セグメント) 4面に線を引き、表と横に溝を切り、たがねを溝に入れて金づちでたたいて割る
タイル ダイヤモンドカッター(ウェーブ) 表面から、押しつけず1回でゆっくり引く。厚い物は表と裏から半分ずつ

鉄筋を切ると火花が多く出て、切り口に鋭いバリが立ちます。tsukuroもっとの記事では、直径10mmのD10の鉄筋が30秒ほどで切れると書かれています。太い丸棒は半分まで切ったら反対側から切ると、砥石が挟まりません。

レンガは全部を切ろうとしないでください。100mmのグラインダーで切れる深さには限りがあるので、溝を入れて割るほうが早く、割れ面もそろいます。粉が多いので屋外で、防じんマスクを着け、風下に人がいない向きで切ります。

木材は切りません。切断砥石は木に食い込んで本体がはね返り、研削砥石でも同じです。木は丸ノコかジグソーで切ってください。アルミは金属用の砥石だと目づまりするので、アルミ用の砥石を使います。

側面で切らない、カバーを外さない、この2つは法律でも禁止

切断砥石

やってはいけないことは、決まりとして文章にもなっています。切断砥石の側面を使うこと、砥石カバーを外して使うことは、労働安全衛生規則で禁止されています。これは事業所で働く人に向けた決まりで、家のDIYに罰則はありませんが、危ない理由は同じなので守ってください。

側面を使ってはいけないのは、切断砥石が縁で切るために作られた薄い砥石だからです。面を当てると割れて飛びます。カバーを外してはいけないのは、割れたときの破片と火花の向きを決められなくなるからです。カバーが邪魔で切れない場面があるなら、砥石の径か本体の向きを変えて対処します。

ほかにも、片手で持つ、回転が止まる前に置く、スイッチが入ったままコンセントを差す、ひびのある砥石を使う、この4つはやめてください。片手だとはね返りを止められず、止まる前に置くと本体が走ります。スイッチは、コンセントを差す前に必ず切の側になっているかを見ます。

労働安全衛生規則の第117条(回転中の研削といしに覆いを設ける)と第120条(側面使用を目的とする物以外の側面を使わない)は、事業者に向けた全国一律の決まりです。事業所で砥石の取り替えや試運転をする人には「研削といし取替え等の業務に関する特別教育」の受講が義務付けられています。個人のDIYに資格は要りません(2026年9月時点、リツールとシモジマの記事より)。

最初の1本は鉄筋か単管で試して感覚をつかむ

ここまで読んだら、あとは実際に1本切るだけです。最初は固定しやすい鉄筋か単管を1本切って、砥石の重さで進む感覚を覚えてから、レンガやタイルに進んでください。切る物が小さくて固定しやすいほど、はね返りの心配が減ります。

  1. コンセントを抜き、切断砥石かダイヤモンドカッターに替える
  2. カバーを火花が下に飛ぶ向きにし、1分空回しする
  3. 保護めがね、革手袋、綿の長袖、防じんマスクを着ける
  4. 材料を万力かクランプで固定し、切り落とす側を宙に出す
  5. 両手で持ち、体を横にずらし、垂直に当てて砥石の重さで切る
  6. 切れたらスイッチを切り、砥石が止まってから置く
  7. 切り口が冷めてからバリを落とす

まっすぐ切れないときは、たいてい押しつけています。線を引いて、砥石の重さだけで引き直してください。角材を当て木にして砥石を沿わせると、線から外れにくくなります。

砥石は、外径がカバーの内側の線まで減ったら替えます。切れが悪くなったら、それより前に替えてかまいません。1枚の砥石を長く使うより、こまめに替えたほうが切り口もきれいで、はね返りも減ります。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)
タイトルとURLをコピーしました