レンチセットの使い方 スパナとメガネとソケットの使い分け

wrench-set DIY・工具
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レンチセットを開けてみたら、形の違う工具がずらりと並んでいて手が止まっていませんか。

使い分けは、ボルトの周りにどれだけ空きがあるかと、ボルトがどれだけ固いかでほぼ決まります。

レンチセットの使い方を、工具の選び方から回す順番、ボルトの角を傷めないコツ、片付け方まで順番に書きます。

レンチセットはどれを使う? ボルトの周りの空きで決める

KTC コンビネーションレンチセット 12本組 TMS212

レンチセットに入っているのは、主にスパナ、メガネレンチ、ソケットレンチの3種類です。

ボルトの真上に手が入るならソケットレンチ、横からしか届かないならメガネレンチ、輪をはめられないならスパナを使います。

スパナは横から差し込める

スパナは先が「コ」の字に開いていて、ボルトの横から差し込めます。

パイプの途中にあるナットのように、輪をかぶせられない場所ではスパナしか使えません。

ただし、ボルトの頭の2つの面だけで回すので、強い力をかけると角が丸くなりやすい工具です。

メガネレンチはボルトを囲んで回す

メガネレンチは先が輪になっていて、ボルトの頭をぐるりと囲みます。

モノタロウの案内では、6点で力をかけるので安定していると説明されています。

スパナより強い力をかけても外れにくいので、固いボルトを回すときに向いています。

スパナとメガネが1本の両端に付いたものは、コンビネーションレンチと呼ばれます。

ソケットレンチは真上から早く回せる

ソケットレンチは、ボルトにかぶせるソケットと、持ち手のハンドルを組み合わせて使う工具です。

ラチェットハンドルなら、ハンドルを往復させるだけで同じ方向に回り続けます。

レンチを付け直す手間がないので、長いボルトを回すときは作業がかなり早くなります。

工具 使える場所 向いている作業
スパナ 横からしか届かない場所 ゆるんだボルトを早く回す
メガネレンチ 輪をかぶせられる場所 固いボルトの緩め始めと締め終わり
ソケットレンチ 真上に手が入る場所 何回転も回す作業

サイズは刻印の数字とボルトの頭の幅で合わせる

レンチには「10」「12」のような数字が刻まれています。

これはボルトの頭の向かい合う面と面の幅で、二面幅と呼ばれます。

ボルトの頭の二面幅と同じ数字のレンチを選べば、ぴったりはまります。

大きさが分からないときは、小さいほうから順に当ててみてください。

ガタつかずにすっとはまり、回そうとしても遊びがないものが正しいサイズです。

1つ大きいサイズを使うと、回したときに角だけに力がかかり、ボルトの頭が削れます。

よく使うのは8mmから19mm

バイク用品店2りんかんの案内では、よく使うサイズとして8、10、12、14、17、19mmが挙げられています。

どのサイズを多く使ったか覚えておくと、次の作業で迷わずに済みます。

ソケットは差込角も合わせる

ソケットとハンドルをつなぐ四角い穴の大きさを、差込角と呼びます。

6.3mm、9.5mm、12.7mmの3つがよく使われていて、差込角が違うとソケットとハンドルはつながりません。

同じ2りんかんの案内では、バイク整備には9.5mmが使いやすいとされています。

海外の車や古いバイクの一部には、インチサイズのボルトが使われています。ミリのレンチがどれも合わないときは、インチサイズを疑ってみてください。

固いボルトはどう緩める? 最初の一回しはメガネレンチ

KTC 9.5sq. ソケットレンチセット 12点組 TB312A

締まっているボルトを緩めるときは、工具を使う順番を決めておくと角を傷めずに済みます。

最初の一回しはメガネレンチで緩め、軽く回るようになったらスパナかラチェットに持ち替えます。

  1. ボルトの周りの砂や油を布で拭き取る
  2. メガネレンチをボルトの根元まで差し込む
  3. レンチを反時計回りに、体重をかけてじわっと押す
  4. 「パキッ」と音がして回り始めたら手を止める
  5. スパナかラチェットに持ち替えて、最後まで回す

ボルトは、ほとんどが時計回りで締まり、反時計回りで緩みます。

回す方向を間違えると、緩めるつもりでさらに締めてしまうので気をつけてください。

錆びて回らないボルトは、浸透潤滑剤を吹き付けてしばらく待ってから回すと緩みやすくなります。

締めるときは逆の順番で

締めるときは、まず手でボルトを回して、ねじ山がかみ合っているか確かめます。

手で回らなくなるまで入れたら、ラチェットかスパナで早回しします。

最後の締め込みだけ、メガネレンチで力をかけると角を傷めません。

車のホイールナットやエンジン回りのボルトには、締める強さの決まりがあります。車の取扱説明書に書かれた数値を確認して、トルクレンチで締めてください。

ラチェットの向きは付ける前に手で回して確かめる

ラチェットハンドルの頭には、回る向きを切り替える小さなレバーかダイヤルが付いています。

レバーをどちらに倒すと締まる向きになるかは、メーカーや製品で違います。

ソケットを付ける前にハンドルの頭を指で回し、空回りしてカチカチ鳴る向きが戻す向きです。

たとえばボルトを緩めたいなら、反時計回りに回すと固く、時計回りに回すとカチカチ鳴る状態にします。

この状態でソケットを付ければ、ハンドルを往復させるだけでボルトが緩んでいきます。

ソケットは奥まで差し込む

モノタロウの案内では、ソケットはボルトやナットをすっぽり覆うまで深く差し込むよう書かれています。

浅くかかったまま力をかけると、ソケットが外れてボルトの角が削れます。

ハンドルは、ボルトを回す方向にだけ力をかけて、横に倒さないように押してください。

ボルトの角をなめる原因は斜め掛けと浅い差し込み

E-Value ロングメガネレンチセット 6本組 EMW-06S

ボルトの頭の角が丸くなり、レンチが空回りする状態を「なめる」と言います。

なめる原因のほとんどは、レンチを斜めにかけたり、浅くかけたまま力をかけたりすることです。

一度なめたボルトは、普通のレンチでは回せなくなります。

作業の前に、次の4つを確かめておきましょう。

  • レンチのサイズがボルトの頭と同じで、ガタつきがない
  • レンチがボルトの根元まで入っている
  • レンチがボルトに対してまっすぐかかっている
  • 固いボルトにスパナを使っていない

パイプやハンマーで力を足さない

回らないからといって、ハンドルにパイプを継ぎ足したり、ハンマーで叩いたりするのはやめましょう。

モノタロウの案内でも、この2つは使い方の注意として挙げられています。

レンチが折れたり、ボルトがねじ切れたりして、ケガにつながります。

アストロプロダクツのブログでは、角が傷んだボルトやナットは新しいものに替えるよう書かれています。

使ったあとは汚れを拭いてケースの元の場所へ

レンチセットは、ケースの中でサイズ順に並ぶように作られています。

使い終わったら油と汚れを布で拭き、ケースの元の場所に戻しておくと、次に使うとき足りないサイズにすぐ気づけます。

油が付いたまましまうと、次に握ったときに手が滑ります。

モノタロウの案内では、ソケットレンチは水濡れや油汚れ、ホコリを避けるよう書かれています。

とくにラチェットの頭は中の作りが細かいので、砂が入らないようにしてください。

ひびや変形があるレンチは使わない

レンチの口が開いてきたり、輪の内側がすり減ったりしたものは、ボルトにすき間なくはまりません。

ひびや曲がりがあるレンチも、力をかけたときに割れることがあります。

使う前に、口の開きと輪の内側をときどき見ておくと安心です。

迷ったらメガネで緩めてラチェットで回す

レンチセットの使い方で押さえるのは、サイズを合わせることと、工具を使う順番の2つです。

固いボルトの緩め始めと締め終わりはメガネレンチ、そのあいだの早回しはラチェットかスパナを使います。

どれを使うか迷ったら、ボルトの周りに輪が入る空きがあるかを先に見てください。

最初の作業は、自転車のサドルや家具のボルトのように、固く締まっていないところから始めるのがおすすめです。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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