マキタのインパクトドライバーとドリルドライバーの違い|作業で選ぶ

マキタ TD111DSHX DIY・工具
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マキタの売り場に行くと、インパクトドライバーとドリルドライバーが同じような形で並んでいて、どっちを買えばいいか迷いますよね。

見た目はそっくりでも、ネジを回す仕組みがちがうので、向いている作業もはっきり分かれます。

マキタのインパクトドライバーとドリルドライバーの違いを、作業ごとにどっちを使えばいいかまで紹介します。

■マキタの2台の違いは「打撃」と「クラッチ」

いちばん大きな違いは、インパクトドライバーは回転に打撃を足して締め、ドリルドライバーはクラッチで決めた力になると止まることです。

マキタのカタログでは、インパクトドライバーは「インパクトドライバ」、ドリルドライバーは「ドライバドリル」という名前で載っています。

型番の頭も違い、インパクトドライバーは「TD」、ドライバドリルは「DF」から始まります。

インパクトドライバーは回転に打撃を足して強く締める

インパクトドライバーは、ネジが固くなると回る向きにトントンと打撃を加えます。

この打撃のおかげで、長いビスでも硬い木でも、手首をひねられずに最後まで締められます。

力の強さは、スイッチを引く深さで調整します。

軽く引けばゆっくり回り、深く引くほど速く強くなります。

ドリルドライバーはクラッチで決めた力で止まる

ドリルドライバーには打撃がなく、モーターの回転だけでネジを回します。

先端の近くにあるダイヤルがクラッチで、数字を小さくすると弱い力で回転が止まります。

決めた力以上では回らないので、ネジの締めすぎや、ネジ頭の溝をつぶす「ネジなめ」を防げます。

ダイヤルをドリルのマークに合わせるとクラッチが外れ、穴あけ用のドリルとして使えます。

項目 インパクトドライバー ドリルドライバー
回し方 回転と打撃 回転だけ
力の調整 スイッチを引く深さ クラッチのダイヤル
付けられる先端 六角軸のビットだけ 六角軸と丸軸のドリル
音 打撃のときに大きい モーター音だけで静か
得意な作業 長いビス、硬い木、ネジをゆるめる 家具の組み立て、小さいネジ、穴あけ

■インパクトドライバーは長いビスを打つ作業向き

65mmや75mmのような長いコーススレッドを何十本も打つなら、インパクトドライバーが向いています。

ウッドデッキ、棚の骨組み、2×4材を使った家具づくりなどがこの作業です。

ドリルドライバーでも締められますが、ネジが重くなると手首に反動がきて、腕が疲れます。

インパクトドライバーは打撃で回すので、反動が手に伝わりにくいです。

力に自信がない人ほど、インパクトドライバーのほうが扱いやすいという声が多いです。

さびて固くなったネジをゆるめる作業も、打撃があるインパクトドライバーが得意です。

家具の組み立てなら締め付けトルクは90N・mくらいで十分

インパクトドライバーの強さは「最大締付けトルク」という数字で表されます。

家庭で使うものは25から155N・mくらいで、家具の組み立てなら90N・mくらいで十分です。

マキタの10.8VのTD111Dは最大135N・mで、ウッドデッキくらいまでなら困りません。

TD111Dには、ネジの種類に合わせて打撃の強さを自動で変える「楽らくモード」も付いています。

■ドリルドライバーは家具の組み立てと穴あけに向いている

組み立て家具、パソコンまわりの小さいネジ、壁や木に穴をあける作業なら、ドリルドライバーが向いています。

組み立て家具の板は、プリント合板やパーティクルボードのようなやわらかい素材が多いです。

インパクトドライバーで一気に締めると、ネジが板にめり込んだり、ネジ穴がばかになったりします。

ドリルドライバーならクラッチを弱めにしておけば、ちょうどいいところで勝手に止まります。

小さいネジはクラッチを弱い数字から試す

ペン型のマキタで比べたレビューでは、小さいネジはクラッチ5くらいですぐ止まり、扱いやすかったそうです。

同じネジをインパクトドライバーで回すと、一瞬でネジ頭の溝をつぶしてしまったと書かれています。

2×4材にコーススレッドを打つときは、クラッチ17くらいでちょうどよく締まったそうです。

クラッチの数字はネジと板によって変わります。弱い数字から始めて、締まりきらなければ1つずつ上げていくと失敗が少ないです。

■マキタのインパクトドライバーには丸軸のドリルが付かない

インパクトドライバーに付けられるのは、軸が六角形のビットだけです。

ホームセンターで売っている鉄工用の丸い軸のドリルは、インパクトドライバーには差し込めません。

ドリルドライバーは先端がチャックという3つの爪でつかむ形なので、丸軸のドリルも六角軸のビットも付けられます。

インパクトドライバーで穴をあけたいときは、六角軸の木工用ドリルを選びましょう。

インパクトドライバーで穴をあけると穴がぶれやすい

六角軸のドリルを付ければ、インパクトドライバーでも木に穴はあけられます。

ただ、打撃が入ると先端が小さくぶれるので、穴のまわりが荒れやすいです。

家具の扉の金具用など、きれいな穴が必要なときはドリルドライバーを使うほうが仕上がりがきれいです。

ビットはネジ頭のサイズに合わせる

ネジなめのいちばん多い原因は、ビットのサイズがネジ頭に合っていないことです。

家具や木工のネジは2番のプラスビット、小さいネジは1番を使います。

ビットの先がすり減ってきたら、早めに新しいものに替えてください。

■マキタのインパクトドライバーでネジをなめないための使い方

インパクトドライバーは、スイッチを一気に引かず、最初は浅く引いてゆっくり回すのが基本です。

ドリルドライバーに慣れた人が、インパクトドライバーをいきなり全開で使って、ネジ頭をつぶしたりネジを折ったりすることはよくあります。

次の順番で使うと、ネジなめはかなり減らせます。

  1. ネジ頭に合うサイズのビットを付ける
  2. ネジとビットをまっすぐにして、体重をかけて押しつける
  3. スイッチを浅く引いて、ネジが木に入るまでゆっくり回す
  4. ネジが入ったらスイッチを深く引いて締める
  5. 打撃の音が出はじめたら、すぐにスイッチを離す

硬い木や長いビスのときは、先にドリルで下穴をあけておくと、木が割れにくくなります。

インパクトドライバーは打撃のときに「ガガガ」という大きな音が出ます。集合住宅で夜に使うと、となりの部屋まで響くことがあるので気をつけてください。

■マキタの1台目は作る物で決める

家具の組み立てや棚の取り付けが中心ならドリルドライバー、ウッドデッキや大きな家具を木から作るならインパクトドライバーを選びましょう。

作る物ごとの選び方を表にしました。

作る物、やること 向いている方
組み立て家具、カラーボックス ドリルドライバー
パソコンや家電の小さいネジ ドリルドライバー
壁や木への穴あけ ドリルドライバー
2×4材で棚や机を作る インパクトドライバー
ウッドデッキ、フェンス インパクトドライバー
さびたネジをゆるめる インパクトドライバー

マキタのバッテリーは同じ電圧どうしなら使い回せる

マキタは、同じ電圧のバッテリーなら別の工具にもそのまま付けられます。

10.8Vのスライド式どうし、18Vどうしで使い回せるので、2台目を本体だけで買うこともできます。

ただし、14.4Vと18V、10.8Vと18Vのように電圧が違うものは付けられません。

あとで2台目を足すつもりなら、1台目と同じ電圧でそろえておくとむだがありません。

1台で両方やりたいなら4モードインパクトドライバー

マキタには、インパクトとドリルを1台で切り替えられる「4モードインパクトドライバ」があります。

TP141Dは、インパクト、振動ドリル、ドリル、ネジ締めの4つを切り替えられます。

ネジ締めモードでは、電子クラッチで決めた力になると自動で止まります。

インパクトだけの機種より本体が重く、大きくなるので、天井に向けて長く使う作業は腕が疲れます。

■強く締めるならインパクトで締めすぎ防止ならドリル

ネジを強く速く締めたいならインパクトドライバー、締めすぎを防ぎたい作業や穴あけならドリルドライバーです。

まずは、これから作りたい物と、使うネジの長さを書き出してみてください。

65mm以上のビスを何本も打つ予定があるかどうかで、どちらを先に買うかはほぼ決まります。

両方の作業がある人は、ドリルドライバーで下穴をあけて、インパクトドライバーで締める使い分けがいちばんラクです。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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