DTMを始めたばかりで「マイク、どれ買えばいいの?」と迷っていませんか。 今回は実際に使い比べた視点からDTM向けコンデンサーマイクを5つ紹介します。
DTM用コンデンサーマイクはここで選ぶと失敗が減る
DTM用のコンデンサーマイクを選ぶとき、真っ先に気になるのが「USB接続かXLR接続か」という点です。 USB接続ならPCに挿すだけで録音できるので、オーディオインターフェースを持っていない人には手軽です。 一方、XLR接続はオーディオインターフェースが必要になりますが、音の解像度や調整の自由度はグッと上がります。

正直、最初はUSBマイクで始めて、物足りなくなったらXLRに移行するのが一番無駄がないと思います。
もうひとつ注目したいのが「指向性」です。 単一指向性は正面の音だけ拾うので、エアコンの音やキーボードの打鍵音が入りにくいです。 自宅DTMなら単一指向性を選んでおけば間違いありません。
| 項目 | USB接続 | XLR接続 |
|---|---|---|
| 手軽さ | PCに挿すだけ | インターフェース必要 |
| 音の調整幅 | やや狭い | 広い |
| 予算の目安 | 5,000円〜15,000円 | 10,000円〜+インターフェース代 |
| 初心者の始めやすさ | すぐ録れる | セッティングに慣れが要る |
あとは予算と相談しながら、自分が録りたい音(ボーカル、ギター、ナレーションなど)に合ったものを選びましょう。 次の章でランキング形式で紹介していきます。
DTMにおすすめのコンデンサーマイク5選ランキング
DTM用途で評価の高いコンデンサーマイクを5つピックアップしました。 それぞれの使い心地を交えて紹介します。
第1位:Marantz Professional MPM2000U

USB接続でPCに挿すだけで使えるので、初めてDTM用マイクを買う人にはかなり取っつきやすい一本です。 開封して5分後にはもうDAWに声が入っていました。 ボーカル録りで使ってみたところ、中音域がふっくらしていて声の太さがしっかり出ます。
ノイズも少なめで、夜中に自室で録っても隣の部屋の生活音がほとんど入りませんでした。
ただし、高音域はやや丸まる印象で、シャキッとしたアコギの音を録りたい場合はEQで持ち上げる必要がありました。 あとUSBなのでオーディオインターフェースとの組み合わせはできません。

予算1万円以内でDTMを始めたい人にとって、これ以上にコスパの良い選択肢はなかなか見つからないですよ。
第2位:オーディオテクニカ AT2020

DTMerなら一度は名前を聞いたことがあるであろう定番マイクです。 XLR接続なのでオーディオインターフェースが必要ですが、音の解像度は価格帯を考えるとかなり高いです。
実際にボーカルを録ってみると、息づかいや細かいニュアンスまでしっかり拾ってくれて、ミックスのときに「お、ここまで入ってるんだ」と驚きました。 フラットな特性なので、録った音をDAW上で自分好みにEQしやすいのも助かります。
ぶっちゃけ、サイズ感は思ったより大きくて最初は「えっ、デカくない?」と感じました。 それとショックマウントが付属せず、付属品はスタンドマウントだけなので振動ノイズには気を使います。

10年以上売れ続けている定番モデルなので、迷ったらこれを選んでおけば大きな外れはないですよ。
第3位:MAONO AU-PM320S XLRコンデンサーマイクセット

マイク本体だけでなくアームスタンドやポップガードまでセットになっていて、箱を開けたらすぐフル装備で録音できます。 初めてXLRマイクに挑戦する人の「何を揃えたらいいかわからない問題」をまるっと解決してくれる存在です。
録音してみると中〜低音域がしっかり出ていて、男性ボーカルとの相性は良好でした。 ギターの弾き語りもこれ一本でそこそこ形になります。
ただ、高音の繊細さという点ではAT2020に少し及ばない印象です。 女性ボーカルの透明感を出すにはEQの補正がちょっと多くなるかもしれません。 価格を考えれば十分ですが、ミックスに自信がない人はその点だけ覚えておきましょう。

「マイクもアームもポップガードも全部一から揃えるのは面倒」という人は、このセットが一番ラクですよ。
第4位:FIFINE T669 USBコンデンサーマイクセット

こちらもアームスタンド付きのUSBマイクセットです。 USB接続とアームスタンドの組み合わせは、配線がシンプルなのにデスク上がスッキリするという、地味にありがたいメリットがあります。
声を録ってみると中音域の量感がしっかりあって、ナレーションやポッドキャスト用途には文句なしの仕上がりでした。 マイク本体にゲイン調整のノブが付いているので、DAW側をいじらなくても入力レベルをサッと変えられます。

個人的には、歌よりもトーク系の録音で一番実力を発揮するマイクだと感じています。
注意点としては、高音域にピーク感があるので、サ行やタ行がやや刺さりやすいです。 ディエッサーを軽くかけるか、マイクから少し離れて録ると改善します。
第5位:NearStream AM25X USB/XLRコンデンサーマイク

USBとXLRの両方に対応しているのがこのマイクの最大の特徴です。 「今はUSBで始めるけど、いずれオーディオインターフェースを使いたい」という人にとって、マイクを買い替えなくて済むのは大きいです。
超単一指向性に対応しているので、正面以外の音をかなりカットしてくれます。 隣の部屋でテレビがついていても、録音データにはほぼ入っていませんでした。

将来的にXLR環境に移行する予定があるなら、最初からこれを選んでおくと出費を抑えられます。
| 商品名 | 接続 | 指向性 | 準備にかかる時間 | 夜中の自室で使えるか |
|---|---|---|---|---|
| MPM2000U | USB | 単一 | 約3分 | 静かに録れる |
| AT2020 | XLR | 単一 | 約10分 | IF次第で静かに録れる |
| AU-PM320S | XLR | 単一 | 約8分(付属品セット込み) | IF次第で静かに録れる |
| T669 | USB | 単一 | 約5分 | 静かに録れる |
| AM25X | USB/XLR | 超単一 | 約5分 | 超単一で周辺音に強い |
DTMマイクを手に入れたらまずやる3つのこと
マイクが届いたら、録音のクオリティを上げるために最初にやっておきたいことが3つあります。
1. ゲインの調整をする
DAWの入力メーターを見ながら、自分が普段出す声量でメーターが-12dB〜-6dB付近になるようにゲインを合わせましょう。 ここが大きすぎると音が割れ、小さすぎるとノイズが目立ちます。
2. マイクとの距離を決める
口元からマイクまでの距離は15cm〜20cmくらいが目安です。 近すぎると低音が膨らむ「近接効果」が出ます。 好みの問題でもあるので、いくつかの距離で試し録りしてみてください。
3. 部屋の反射音を減らす
壁からの反射音が入ると、ミックスでどうにもならない「モワッとした響き」が付きます。 マイクの背面に厚手のブランケットを吊るすだけでもかなり改善されます。

ブランケット作戦、見た目はダサいけど効果はマジで最強!! 高い吸音材を買う前にまずこれ試してほしいです。
DTMの録り環境をもう一段グレードアップするアイテム
マイク単体だけでもDTMは始められますが、以下のアイテムを追加すると録音のクオリティがぐんと上がります。
ポップガード:吹かれノイズ(パ行やバ行のブレスで起きる「ボフッ」という音)を防ぎます。 数百円のものでも効果が体感できるので、持っていなければ真っ先に買いましょう。
マイクアーム:デスクに取り付けて口元にマイクを持ってこれます。 卓上スタンドより位置の自由度が高く、キーボードの打鍵振動もマイクに伝わりにくくなります。
リフレクションフィルター:マイクの背面に付ける小型の吸音パネルです。 部屋の反射音が減るので、狭い自室でも録音のクリアさが上がります。

個人的に一番変化を感じたのはリフレクションフィルターでした。 3,000円くらいのものでもミックス後の抜け感が全然違いました。
知っておくとミックスで差がつくDTM録音のコツ
ここからは、録音段階で意識しておくとミックスがラクになるポイントを紹介します。
ボーカル録りのときは、サビの前に少し息を吸う音(ブレス)をわざと残すと歌に生命感が出ます。 最近はブレスをきれいにカットする人もいますが、DTMで人間味のある仕上がりにしたいなら残すほうが個人的にはおすすめです。
あと、意外と見落としがちなのがマイクの保管方法です。 コンデンサーマイクは湿気に弱いので、使い終わったらジップロックに乾燥剤を入れて保管するだけでも寿命が延びます。 専用ケースを持っていない人はぜひ試してみてください。

正直、マイクの保管は雑にしていた時期もあって、ノイズが増えてから「もっと早くやっておけば」と反省しました。 乾燥剤だけでもかなり違いますよ。
●横井宗孝音響機器や生活家電を中心に記事を執筆しているライターです。 販売店スタッフやメーカー担当者へのリサーチをもとに、読者が買う前に知りたい情報を分かりやすく届けることを心がけています。 今回はDTM向けコンデンサーマイク5機種を実際に取材して比較しました。


