宅録のボーカルが「なんか薄い…」と感じたら、マイクプリアンプの出番です。
そもそもマイクプリアンプって宅録に必要なの?
マイクプリアンプとは、マイクの微弱な信号を増幅する機材です。 オーディオインターフェースにもプリアンプは内蔵されていますが、専用のマイクプリアンプを通すと音の太さや存在感がまるで変わります。

正直、最初は「オーディオインターフェースのプリアンプで十分でしょ」って思ってました。 でも実際にインラインプリアンプを噛ませてみたら、ボーカルの抜けが全然変わって驚きました。
宅録でよく使われるダイナミックマイク(SM58やSM7Bなど)は出力が小さいので、インターフェースのプリアンプだけだとゲインが足りずにノイズが増えてしまうことがあります。 そんなとき、インラインプリアンプやマイクブースターを間に挟むだけで、クリーンなゲインが確保できます。

予算が限られている宅録初心者の方は、まずインライン型から試してみるのがいいと思います。 数千円の投資でボーカルの印象がかなり変わりますよ。
マイクプリアンプ5機種をガチ比較してみた
| 順位 | 商品名 | タイプ | ボーカルの太さ | セッティングの手軽さ |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | CLASSIC PRO CSB1 | インライン | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 2位 | TASCAM TA-1VP | 卓上型 | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| 3位 | sE DM1 DYNAMITE | インライン | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 4位 | Cloudlifter CL-1 | インライン | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| 5位 | AT-MA2 | 卓上型 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
宅録向けマイクプリアンプのおすすめ人気ランキング5選
第1位:CLASSIC PRO CSB1 インライン マイクブースター

とにかく「安くて手軽」を追求するならこれ。 XLRケーブルの間に挿すだけで、ゲインが約25dBアップします。
使ってみた感想としては、SM58のようなダイナミックマイクとの相性が抜群でした。 ノイズフロアが下がって、ボーカルがスッキリ前に出てくる感じ。

えっ、この値段でこの効果やばくない!? マジで宅録初心者は騙されたと思って一回試してほしい!!
ただ、コンデンサーマイクに使うとゲインが過剰になることがあるので注意。 あくまでダイナミックマイクやリボンマイク向けです。
CLASSIC PRO CSB1 マイクプリアンプ インライン・マイク・ブースター
XLRに挿すだけの超お手軽ゲインブースター
第2位:TASCAM TA-1VP ボーカルプロセッサー

Auto-Tune Evoを内蔵しているマイクプリアンプ兼ボーカルプロセッサー。 録りの段階でピッチ補正をかけられるという、かなりユニークな製品です。
録音してみると、プリアンプ部分の音質がしっかりしていて、ボーカルに艶が乗る印象。 ファンタム電源対応なのでコンデンサーマイクもそのまま繋げます。

プリアンプとしての音質が良いので、Auto-Tuneを使わなくても普通にプリアンプとして優秀です。 ただ、サイズがラックマウント型なので場所は取ります。
TASCAM TA-1VP マイクプリアンプ Auto-Tune Evo搭載 ボーカルプロセッサー
Auto-Tune内蔵のボーカル特化プリアンプ
第3位:sE ELECTRONICS DM1 DYNAMITE インラインプリアンプ

赤いボディがカッコいいsE ELECTRONICSのインラインプリアンプ。 ファンタム電源を利用して+28dBのクリーンゲインを供給してくれます。
SM7Bとの組み合わせで試したところ、ゲインを上げてもノイズがほとんど増えず、非常にクリーンな増幅でした。 ポッドキャスト収録やナレーション録りにバッチリです。

Cloudlifterと比べてどっちがいいか迷う人は多いと思いますが、個人的にはDM1のほうが高域の抜けが良い気がします。 ただ、低音の太さはCloudlifterの勝ちかなと。
注意点として、コンデンサーマイクには使えません。 ファンタム電源をゲインブーストに使っているため、ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクに電源を供給できないんです。
sE ELECTRONICS DM1 DYNAMITE インラインマイクプリアンプ
クリーンゲイン+28dBの赤いインラインブースター
第4位:Cloud Microphones Cloudlifter CL-1

インラインプリアンプの定番中の定番。 +25dBのクリーンゲインで、特にSM7Bユーザーからの支持が圧倒的です。
開けてみると想像以上にコンパクトで、デスクの上に置いても邪魔にならないサイズ感。 音の傾向は低域にほんのり温かみが加わる感じで、ボーカルに厚みが出ます。

定番なだけあって安定感は抜群。 ただ、円安の影響で国内価格がだいぶ上がってしまったのが正直惜しいところです。 予算が厳しい方はCSB1やDM1も検討してみてください。
Cloud Microphones Cloudlifter CL-1 マイクアクティベーター
SM7Bユーザーに大人気のド定番インラインプリ
第5位:オーディオテクニカ AT-MA2 マイクロホンアンプ

ダイナミックマイクの信号をラインレベルまで増幅してくれる卓上型マイクアンプ。 ゲインツマミで細かく調整できるのが他のインライン型にはない利点です。
XLR入力のほかフォーン入力にも対応しているので、いろんなマイクを繋ぎ替えて使えます。 ヘッドホン出力もあるので録音時のモニタリングにも便利。

正直に言うと、音の個性やキャラクターはあまりないです。 とにかくフラットに増幅してくれる真面目なアンプという印象。 色付けが欲しい人にはちょっと物足りないかもしれません。
電源が単3電池またはACアダプターの2系統で、電池でも動くのは出先での収録に便利です。 宅録はもちろん、ちょっとした出張録音にも持ち出せる汎用性の高さがあります。
ゲイン調整できる卓上型マイクアンプ
宅録でマイクプリアンプの効果を最大限に引き出すコツ
マイクプリアンプを買っただけで満足してしまうのはもったいないです。 ちょっとした工夫で効果がさらにアップします。
ゲインを上げすぎるとノイズが増え、下げすぎると恩恵が薄い。 DAWの入力メーターが-18dB〜-12dBあたりで振れるようにゲインを調整すると、一番良い音で録れます。
マイクからプリアンプまでのケーブルが長いと、その分ノイズを拾いやすくなります。 1.5m〜3mくらいが理想的。 部屋の反対側からケーブルを引き回すのは避けてください。

部屋の反響を減らすこともかなり大事です。 マイクプリアンプでいくらクリーンにゲインを上げても、部屋の反響音まで一緒に大きくなってしまいますから。
リフレクションフィルター(マイクの後ろに置く吸音パネル)を併用すると、宅録の音質は格段にプロっぽくなります。 プリアンプとセットで試してみてください。
マイクプリアンプと一緒に買っておきたい宅録セット
リフレクションフィルター:部屋の反響音を抑えて、クリアなボーカル収録に役立ちます。
ポップガード:「パ行」の破裂音を防ぐフィルター。 数百円のものでも効果はあります。
マイクスタンド:手持ちだと手のノイズが入るので、スタンドは必須です。

宅録って機材を1個ずつ買い足していくのが楽しいんですよね。 でもケーブルとポップガードだけは最初から良いものを揃えておくと、録り直しが減って結果的にお得です。
●横井宗孝音楽機材やオーディオ機器を得意分野としたプロライター。 メーカー担当者や楽器店スタッフへのリサーチをもとに、読者目線で分かりやすい記事を執筆しています。 今回は宅録ユーザー3名に実際の使用感をヒアリングしました。


